みすまる/長歌


言幸くあらまし
なほし言幸くあらまくほしや
いにしへゆけふに継がゆる
もろひとゝ世にし生れたる
和魂、奇魂また荒魂
あが御統を天に向け
玉の緒もゆらに振りまがひ取りゆらかして
祈ひ祷まむ

なにしか霊は魂且つも玉にしあるや
玉梓のひとゝて
けだし瑞籬の神の使ひと沁みゐれど
いでな問ひそね神たれを
何せむ神は世にあまた
よろづ霊こそさにあらめ
あれ奉る御幣は
草に木、みづに日に地に
成され成されてたなうらに
い辿る時を束ねては巡り廻り往きて往き
いかへるゆゑに
魂は霊、なほ継ぎゆけば霊は玉

祈ひ祷む象は
群肝のこゝろの象や
あものうち揺蕩ひてゐる緑児の象ゆ成さゆる瓊の象とて
謂はゞ霊の象
成るを祈りて霊を懸け祷みて手向くるものは歌
よろづちよろづやほよろづ
ものみなゝべて霊あらば
奇びなる魂言霊に委ね委ぬる
天地の平らかにして
もろひとのなほし真幸く
敷島の道はろはろにあらむとも
歩まゝくほし
ゆめなゆるひそ


あれむだく思ひはひとつかぎりなるゆゑいで謡はむ 謡はゞあれの思ひ増さらゆ

増さりゆく思ひのあらば歌も増さゆるおほやまとゝよあきづしま いで言挙げせむ








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