心象万華鏡・61/長歌


温室を忘れきれない幼さが
ひとり続けてゐるシーソー
ぎつたん
そして
またぎつたん
自分ひとりで夕暮れに
ぎつたん
そして
またぎつたん
一番星が出てゐるよ
まんまるお月様さへも
のんびり昇り始めたよ
なのにどうして離さない?
離したくないシーソーに
乗つて夢みる温室は
世界の果てにも
ないといふのに

胸元を濡らしたあとにおづおづとプールへ入る解放戦線









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