心象万華鏡・54/長歌 p/meu amiga R
夕焼けを抱きしめたくて背伸びする
散りばめられた痛みとか怖さもみんな
やんはりと
山のうへゝと吹く風と
山の向かうに寄せる波
哀しい色のみづうみも
とほくの川も
透き通るこゑで謡つてくれる石
光が降ればやはらかい色の影たち
触れ合へばほんのり痛い音色たち
すべてをくるみひとつゞつ紡いで出来る
線は道
こんなにとほく来てゐたね
いつぱい泳いで来てゐるね
それは夕焼け
そのまゝを
あふれるものもそのまゝに
伸ばした指を翳したら
この真ん中がやさしいと
ゆつくりゆつくり
なぞれる
空に
見つからない言葉は見つけなくていゝつてもう一度頷けたから 綺羅の時間に
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